更年期障害といえば、長らく女性のみの病気と一般的には考えられていました。また女性の更年期障害には閉経という判りやすい指標があるため、患者さんは比較的容易に医療機関を受診できます。
婦人科や内科の病院・クリニックの多くは女性の更年期障害の診断や治療が可能なため、患者さんがどこを受診して良いか判らないという事はあまりありません。
また10年程前から男性にも更年期障害がある事が判り、最近では広く一般的にも知られる様になってきています。
しかし、病院やクリニックを受診する男性更年期障害の患者さんの数は徐々に増加してはいるものの、女性更年期障害の患者さんの数に比べるとまだまだ限られています。なぜでしょうか?
私の考えでは、『男性更年期障害は何科を受診すれば良いか判らない。』という点が一番大きいと思います。
男性更年期障害は症状が多岐にわたります。(こちらのチェックリスト - AMSスコアもご参照ください。)
そのため従来の病院やクリニックでは、いくつもの科を受診する必要があります。全身のだるさや発汗は内科を受診。腰痛や背中の痛み、筋力の低下は整形外科を。不眠やイライラ、不安感、やる気の低下は心療内科もしくは精神神経科を。EDなどの性的能力については泌尿器科を。これら4つの科を受診するだけでも大変な手間ですが、これら4つの科の結果を総合的に判断して診断を下す“司令塔”役がいないと男性更年期障害かどうかの診断が出来ない、という大問題も存在します。
つまり男性更年期障害の治療という観点では、上記のように様々な診療科を別々に受診するという受診形態では問題があります。
各科でそれぞれ連携なく対症療法薬を処方するのでは、薬の数が増える割には治療効果が上がりにくいという事にもなりかねません。
また、男性更年期障害の中でも男性ホルモンが極めて低い状態にあるものをLOH症候群(ローしょうこうぐん)と呼び、この場合は男性更年期障害の症状だけがある場合(男性ホルモン値が高い場合)とは区別して考えます。
LOH症候群の患者さんには、様々な症状の治療に加え、男性ホルモン補充療法(ART)などの治療を考慮する必要がありますが、これは専門的知識と経験を要するため、男性更年期障害及びLOH症候群に対して専門的な診療を行っている医療機関でなければ対処できない場合があります。
また、男性更年期障害・LOH症候群では高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病やメタボリック症候群を合併する可能性が高いと言われています。
このような持病をお持ちの方で、上記した症状などに心当たりのある方は、一度男性更年期障害についての専門的な外来を受診することを強くお勧めいたします。持病の治療だけでは、日頃の悩ましい症状を改善出来ない場合が多いからです。
最近では帝京大学病院などの総合病院でも、『男性更年期外来』を設けて診療を行うことも増えてきている様ですが、まだまだ数が少ないのが実情です。また、大学病院などは初診も再診も予約が取りづらいという点も悩ましいところです。
当、代官山パークサイドクリニックでは、LOH症候群を含む男性更年期障害を、症状を限定することなく総合的に診断・治療する外来を設けております。予約制の診療ではございませんので、初診も含め、診療時間内であれば随時ご来院いただくことが可能です。
治療については、様々な症状対しての投薬治療・漢方薬治療・サプリメントなどに加え、LOH症候群(男性ホルモン低値)に対してはホルモン補充療法を適応しております。
上記に加えて、生活習慣病などの持病や男性更年期との合併症などに対しても、内科医として適切な診療が可能です。つまり、当クリニックでは男性更年期障害に関するほとんどの症状を総合的に診察・治療する事が可能です。症状にお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
男性更年期障害については、
当クリニック、LOH症候群・男性更年期外来のページよりご覧ください。
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